サイト内全文検索

No.1204 自虐史観ウィルスからの共同体の免疫を作るワクチン


「ありのままの自国」をこれで良いと感じる自己肯定感が、自虐史観ウイルスから共同体の「根っこ」を守る免疫力。

■転送歓迎■ R03.02.21 ■ 40,078 Copies ■ 7,358,414Views■
無料購読申込・取消: http://blog.jog-net.jp/


■1.アメリカの「根っこ」、「自由」と「民主主義」

 バイデン氏は大統領選挙の勝利演説で「分断ではなく融和を目指す」と述べましたが、今回の選挙でもたらされた「分断」は口先だけでは癒やされないでしょう。アメリカ国民を結びつけてきた二つの「根っこ」、自由と民主主義が両方とも深い傷を受けたからです。

 このあたりをルネサンス編集部の「突撃! 隣の『言論人』」のインタビューでお話しし、下記のYouTubeで公開されましたので、ぜひご覧ください。そのさわりを本編でご紹介しつつ、もう少し深掘りしてみましょう。

【伊勢雅臣】「アメリカ分裂」失われた覇権国家の誇りと米国民に刷り込まれるマルクスの洗脳...
https://www.youtube.com/watch?v=nbAIjFMV-LM&t=13s

【伊勢雅臣】歴史教育が子供の発育に悪影響を及ぼす?筑波大学 非常勤講師が解説!日本の「偏向教育」のワナ
https://www.youtube.com/watch?v=JYZChhee8D0&t=6s

【伊勢雅臣】教科書から消えつつある“南京大虐殺”と背後にあるカネの流れ
https://www.youtube.com/watch?v=pm9kUgiOCA0


■2.アメリカの第一の根っこ「民主主義」

  アメリカでは二つの「根っこ」が、国民の統合を支えてきました。「自由」と「民主主義」です。この二つの「根っこ」からの力でアメリカの国民は一致結束してきたのです。

 まず民主主義は、独立以来、アメリカ国民を結びつけてきました。その本質は、物事を皆で話し合い、最終的には多数決で決める、という手順です。多数決で決まったことは、少数派も含めて国民全体が従う、というのが、民主主義の原則です。

 従来の大統領選挙では負けた候補が敗北宣言をし、「今後は新大統領のもとで結束してやっていこう」と呼びかけるのが通例でした。選挙では二派に分かれて激しく議論しても、ひとたび選挙の結果が出れば、それを受け入れて一人の大統領のもとでやっていこう、と確認の儀式を行っていたのです。

 この姿勢は国民にも求められました。昔、アメリカ人の友人から、こんな話を聞いたことがあります。その友人は子供の頃、両親から、大統領選挙の後は、たとえそれが自分が支持した候補でなかったとしても、新しい大統領に敬意を払わなければならない、選挙によって国民全体の大統領になったのだから、というのです。

 かつてのアメリカは、こういう良識によって、国家・国民としての統合を維持していました。


■3."That's not fair!"(それはフェアじゃない!)

 しかし、この良識は、選挙が公正に行われる、という前提があってこそ、成り立つものです。

 今回の選挙のように、共和党支持者の多くがバイデン氏が不正によって大統領になったと考えていたら、過去の良識は望むべくもありません。特にアメリカ人は「公正」さに敏感です。"That's not fair!"(それはフェアじゃない!)というのが、アメリカ人が文句を言うときの常套句です。

 選挙の公正さについて、多くの国民が疑惑を抱いていたら、彼らはバイデン氏を自分たちの大統領とは、決して認めないでしょう。アメリカの民主主義を壊し、今日の分断をもたらしたのは、まずもってバイデン陣営の不正疑惑であったのです。その張本人がいくら「融和」をと言ったところで、「You are joking! (冗談だろ!)」という反応が返ってくるでしょう。

 真剣に「融和」を求めるなら、まずは不正疑惑に関して国民が納得するような調査をして、今回の選挙が「公正」なものであった、という事を示すか、あるいは不正が見つかったら、それに対する「公正」な処置をしなければ、多くの国民は納得しません。

 今までのところ、民主党陣営は共和党支持者の疑惑に蓋をしているだけで、なんら公正な措置をとろうとはしていません。これでは「民主主義」という「根っこ」に加えられた傷は癒えることはないでしょう。


■4.アメリカは「自由」の国ではなく「奴隷制」の国!?

 アメリカ国民を統合していた、もう一つの根っこは「自由」です。かつてレーガン大統領はアメリカの自画像について、こう発言しています。

__________
 神秘主義と言われるかもしれないが、私は常に、ある神意が働いて、この二つの大洋に挟まれた巨大な土地に、世界のすべての地域からある特別な人々がやってきた、と信じてきた。彼らは自由に対する特別な愛情を持ち、格別の勇気をもって、彼らの友や仲間と別れ、この新しい、未知の大陸に来て、平和で自由な、希望に満ちた新世界を作ったのだ。[拙訳, Reagan, p300]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 このアメリカの始まりが、清教徒たちが信仰の自由を求めてメイフラワー号に乗り込み、1620年に現在のマサチューセッツ州プリマスに辿り着いた事だった、とアメリカ人は学校で習い、それが国民常識となっています。

 一方、それを覆そうというのが、これまた民主党系のニューヨーク・タイムズ・マガジンが始めた"1619 Project"です。そのホームページには、次のような一文が掲げられています。[拙訳、ニューヨーク・タイムズ・マガジン]

__________
1619年の夏、バージニアの英国植民地の港、ポイント・コンフォートの近くに一隻の船が現れた。その船は植民地に売られた20人以上のアフリカ人奴隷を運んでいた。この時以来、奴隷制は、この地で形成された国家のすべての面に影響を与えた。この運命的な時から400年後、ついに我々の物語を真実に基づいて語る時がやってきたのだ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 アメリカの始まりは1620年のメイフラワー号ではなく、1619年の奴隷船だった、というわけです。


■5.人種差別がアメリカを作ったわけではない

 メイフラワー号も奴隷船も史実ですから、どちらが正しいかという問題ではありません。ただ、国の始まりはどちらか、という国家としての自画像を考えるには、アメリカの独立と発展を牽引したのは、メイフラワー号以来の自由の精神か、奴隷船以来の人種差別か、と問わなければなりません。

 アメリカの独立戦争はマサチューセッツ州でのイギリスの圧制への抵抗から始まったので、メイフラワー号以来の自由を求める精神がアメリカを建国し、発展させた原動力であったのは明らかです。奴隷制は英国が植民地に遺した負の遺産であり、それがアメリカに多くの悪影響を与えたのは事実ですが、奴隷制が国家を作った訳ではありません。

 逆に、アメリカは建国以来、英国が遺したこの問題に苦しんできました。1808年、独立宣言の32年後には、奴隷の輸入を禁止しました。また奴隷問題で南北が対立し、南北戦争で両軍含めて50万人近くの死者を出しました。さらに1960年代の全国的な公民権運動で、黒人の平等の権利を追求しました。アメリカは人種平等のために世界で最も苦労した歴史を持つ国です。

 その200年間の無数の国民の苦労も犠牲もまったく無視して、奴隷船が国の始まりだ、などと他人事のようにいうのは、いかにも左翼インテリの机上の空論です。こういう上から目線の物言いがアメリカの一般国民の怒りを買い、分断をもたらすのです。


■6.「フランクフルト学派」による共同体攻撃

"Project 1619"のように、共同体の「根っこ」を攻撃する人々の正体を、田中英道・東北大学名誉教授は「フランクフルト学派」と喝破されています[田中]。

 フランクフルト学派は、1920年代にドイツのフランクフルト大学に設立されたマルクス研究所から始まりました。彼らは、マルクス主義での「搾取された労働者階級」を主役とする暴力革命は実現不可能であると判断し、文化革命に舵を切ったのです。

「搾取された労働者階級」は、先進国では福祉政策により、ある程度の生活水準を保証されて、暴力革命を起こす憎しみのエネルギーを失いました。その代役として立てられたのが、「社会的に虐げられた人々」です。すなわち奴隷とされた黒人、性差別を受ける女性、同性愛者などです。

 アメリカの歴史全体を黒人奴隷制から見直そうというのは、まさしくフランクフルト学派流の常套手段なのです。

 こうした手の内が読めれば、日本の左翼もそのアプローチをそのまま使っていることが分かるでしょう。「従軍慰安婦」、徴用工、沖縄、えたひにん、アイヌ、蝦夷(えみし)など、歴史の中で「虐げられた人々」をとりあげて、さかんに日本の「根っこ」を攻撃しています。

 現代の問題としても「結婚で姓を奪われる女性」のための夫婦別姓論、「子供の権利」、在日韓国・朝鮮人など「虐げられた人々」を訴えています。

 筆者は、沖縄、えたひにん、アイヌ、蝦夷(えみし)に関しては、いかに現在、史実とは異なる歴史が教えられているかを、拙著『学校が教えない 本当の日本史』[伊勢]で論じました。こういう攻撃には忍耐強く、史実に基づいて、そのプロパガンダぶりを明らかにしていかなければなりません。

 しかし、フランクフルト学派の「根っこ」攻撃は、現在のコロナ・ウイルスのようなもので、感染し発症してから治療しても、モグラ叩きです。ウイルスが体内に入っても撃退できるような「免疫」を、国民全体が持たなければなりません。


■7.自虐史観ウイルスへの「免疫」

 自虐史観ウイルスへの「免疫」と言えるのが「自己肯定感」です。自己肯定感とは「ありのままの自分」をこれで良いと思う気持ちで、他者を見下す「優越感」とは違います。

「アメリカは世界一豊かな国だ」というのは他国を見下す「優越感」であって、それでは他国の人々の共感を呼びません。「アメリカは自由と民主主義を根っことして建国され、維持発展してきた」という自己肯定感なら、他国との比較は不要です。そういう自己肯定感は、たとえば自由と民主主義を守ろうとしている台湾の人々の共感を呼ぶでしょう。

 精神科医で対人関係療法の第一人者と言われる水島広子氏は、自己肯定感が低い人は次のような傾向を持つと指摘しています。[JOG(1089)]

・「ありのままの自分」をさらけ出す事ができず、他の人との心の通った交流ができなくなる。
・常に周囲の人の評価を気にして、批判を受けたり、悪口を言われると、みな自分のせいだと思い込む。
・周囲の人に、自分を理解して欲しい、気遣って欲しいと他人依存型になる。自分が相手のために何かできる、という事に気がつかない。

 子供たちに「君たちの先祖は黒人を奴隷として搾取してきた悪人だった」と教えることで、子供は自分たちを悪人の子孫だと考えて、自己肯定感を持てなくなってしまいます。その結果、「他の人との心の通った交流」ができなくなり、「自分が相手のために何かできる」という事も考えなくなります。子供の健全な成長を阻害するという意味で、これは基本的人権の侵害です。

 自虐史観というウイルスは、こういう人間を増やして、共同体としての結びつき、助け合いを弱め、一国の精神的健康を失わせます。コロナウイルスは中国が人工的に作った生物兵器という疑惑が絶えませんが、自虐史観こそ敵対国の元気と健康を失わせる効果絶大の人工ウイルスなのです。


■8.「根っこ」を守るワクチン開発を

 自己肯定感という「免疫」を作る「ワクチン」とは、先人たちが苦労して自分たちの共同体を築き、維持してきた、その歴史を辿って、尊敬する人物を見つけることです。

 真っ当な共同体であれば、かならずそれを作った立派な先人たちがいて、彼らの崇高な思いがあり、苦闘の跡があります。それを史実に基づいて、正確に辿れば良いのです。(真っ当でない全体主義国家では、歴史を嘘で塗り固める必要がありますが)

 アメリカの場合で言えば、建国の父ジョージ・ワシントンは1775年に植民地軍総司令官に任命され、民兵中心の軍隊を率いて、大英帝国がアメリカの独立を認めた1783年まで8年間も戦い抜きました。その間、劣悪な装備と不十分な糧食に耐え、イギリス軍と9回戦って3回しか勝てなかったにもかかわらず、不屈の闘志でイギリス軍が根負けするまで頑張り抜いたのです。

525px-Washington_Crossing_the_Delaware_by_Emanuel_Leutze,_MMA-NYC,_1851.jpg
デラウェア川を越えるワシントン


 その後、ワシントンは初代大統領になりましたが、ヨーロッパの王のように振る舞うことを拒否し、アメリカが共和国であることを身を持って示しました。3期目の大統領戦に立候補することは固辞して、大統領は2期までという慣習を作りました。

 アメリカの自由と民主主義の「根っこ」は、こういう人物によって育てられたのです。その具体的な言動に触れてアメリカの子供たちが感動する体験を持ては、自分もその子孫としての自己肯定感を得るでしょう。そうなれば、ワシントンが奴隷を保持していたというだけで銅像を打ち倒す凶暴なウイルスに触れても、それを批判できるだけの免疫力を発揮できるはずです。

 共同体の多くのメンバーがこういう自己肯定感をもてれば、フランクフルト学派流の根っこ攻撃にも社会的免疫ができるでしょう。そして共同体のなかでの相互の絆、国際社会での相互の敬愛を築いて、より幸福な社会を実現できます。

 アメリカよりも10倍も長い歴史を持つ我が国では、それだけ多種多様な、豊かなワクチンに満ち満ちています。皆で力を合わせて、ワクチン開発と普及に取り組みましょう。
(文責 伊勢雅臣)

■おたより

■戦地に行った叔父の語る慰安婦の真実(Kimioさん)

 慰安婦については、叔父(5年前に95歳で他界)に、「おっちゃん、若いころ、招集をうけて戦地へ行ったそうやけど、臍から下のこと、どう処理したん?」と質問しました。

 すると叔父が言うには、「作戦行動の前夜なんか、明日は名誉の戦死かも知らんので、戦友とシナ人の居酒屋で飲んで、それからはピーさん(朝鮮人売春婦の隠語)とこで遊んで帰営するんやが、帰営時刻に遅れたら、普通は厳罰がくだされるんやが、自分が「朝鮮銀行に貯金して参りました」と言うと、上官は、「デハ、明日は前線で頑張れよ」と言って堪忍してくれたそうです。

 ちなみに、叔父はシナ大陸の徐州作戦にも加わり、除隊後は、再度招集されて衛生兵としてインパール作戦にも従軍しています。小生はそんな叔父を大変誇りに思っています。

 10年くらい前でした、叔父のみならず、叔父の戦友会が高野山であったので小生も駆けつけました。

 その時、その場に参列した人々からインパール作戦の悲惨さを伺ったり、同時に慰安婦についても聞きたところ、全員が「何が性奴隷? ピーさんは、俺たちよりもエエとこに住んで、エエもん食べてたぞ、バカいうな」と怒っていました。これにて、従軍慰安婦なんてもんは、虚構の塊と確信することができました。


■伊勢雅臣より

 慰安婦問題に関して「客」の立場の証言はほとんど報道されていません。慰安婦たちが「被害者」として訴えるなら、「加害者」とされた方も発言を許されるべきです。そういう公正な報道姿勢が見えないところに、この問題の胡散臭さが窺えます。



■リンク■

・JOG(1089) 日本人の「根っこ」の伸ばし方
 他者をリスペクトすることから、自己肯定感が育ち、自分を支えてくれる「根っこ」が伸びる。
http://blog.jog-net.jp/201811/article_10.html

・JOG(922) アメリカの国体、日本の国体
「自由を求める人びとの国」という理想が、アメリカの歴史を作ってきた。それに対する日本の理想は何か?
http://blog.jog-net.jp/201510/article_4.html

・伊勢雅臣『学校が教えない本当の日本史』、扶桑社、R02
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4594086071/japanontheg01-22/


■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

・Reagan, Ronald, Reagan, "Speaking My Mind: Selected Speeches"★★,Simon & Schuster
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/0743271114/japanontheg01-22/

・The New York Times Magazine, "The 1619 Project"
https://www.nytimes.com/interactive/2019/08/14/magazine/1619-america-slavery.html

・田中英道『日本人を肯定する 近代保守の死』★★★、勉誠出版、H30
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/9784585210498/japanonthegl0-22/


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント