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zoom RSS No.771 日本興国のためのキーワード 〜 渡部昇一『日本興国論』を読む

<<   作成日時 : 2012/10/28 05:55   >>

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 本卦還りした民主党、中国、韓国、北朝鮮からいかに国を守るか。

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■1.「本卦還り」

「本卦(ほんけ)還(がえ)り」という言葉がある。「生まれた年の干支(えと)と同じ干支の年がくること」という原意から「もともとの本性に戻る」などという意味で使われる事があるが、この言葉に関して渡部昇一氏の新著『日本国国論』にはこんな一節がある。

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 私にはこの頃、本卦還りという言葉がしきりに浮かんでならない。原発事故発生時の首相だった菅直人氏、前官房長官の枝野幸男氏、こういう民主党政権の中枢がかつて若い頃、資本主義に反対し、社会主義共産主義を目指して産業の国有化を図る左翼運動に熱中していたことは、知る人ぞ知るである。[1,p91]
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 だがソ連の崩壊、中国の変節で、これらの人々は左翼では具合が悪くなり、「市民主義」に装いを変えて政界に生き残っていた。そして大震災が起こった時に、政権中枢がこの元左翼で占められていた。

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 この手合いは一旦緩急あれば、本能的というのか、何というのか、たちまち本卦還りするものらしい。・・・

政府は被害賠償の責任を東電に被(かぶ)せる一方、財務強化のために東電に1兆円の国費を注入、事実上東電を国有化してしまった。そしてベクレル神話(*)をばらまいて脱原発への流れを加速させようと努めている。その先に見えるのは、日本の衰退に他ならない。元左翼が狙うのはそれなのだ。[1,p91]
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* 放射能の危険性を誇大に伝えること。たとえば、広島や長崎の放射線量は福島の約2千万倍だったが、除染もせずに広島湾の魚介類を食べても平気だった。[a]


■2.問題の本質を浮かび上がらせるキーワード

 菅直人氏は、学生運動の扇動家だったが、デモで警察と乱闘になると、すぐに姿を消してしまう人物だった[b]。

 政党とか政治家を選ぶ際には、現時点でどんな立派な事を言っているかではなく、その経歴をよく調べて、本卦還りしたら、どんな事をやりそうか、という点から判断しなくてはならないのだろう。

 こういうキーワードを知っていたら、我々も民主党のマニュフェストに騙されたり、マスコミが作った政権交代ムードに流されずに、今日のような政治崩壊は避けられたかも知れない。

 渡部昇一氏は漢文、ラテン語などの古典から現代に至る数千年の歴史の智恵から、現代日本の様々な問題の本質を浮かび上がらせるキーワードを提示してくれる。そこから興国のための道筋も見えてくる。氏の最新刊『日本興国論』から、そんないくつかのキーワードを拾ってみたい。


■3.「市民ボケ」

「日本は舐められている」と渡部氏は言う。南は尖閣、西は竹島、北は北方領土。いずれも、民主党政権ができてから、それぞれの相手国にやられ放題である。

 尖閣諸島では中国漁船が巡視船に体当たりし、北方領土ではロシアのメドベージェフ首相が大統領時代に続いて、2度目の訪問を行い、韓国の李明博大統領が竹島に上陸した。少なくとも自民党政権のころは相手国はもう少し大人しくしていた。

 こうした事態を招いた原因を、渡部氏は「市民ボケ」だと喝破する。

__________
「市民」と「国民」の違いは、いま使われている言葉に即して言えば、国境の観念のあるなしである。市民には国境がない。国境をなくして人種を越え民族を超え全人類が仲良く交わる。これが市民派の考える平和である。

しかし、そのような平和がこの地球にあっただろうか。過去にも現在にもそんな平和はまったく存在しなかったし、おそらくこれからもないだろう。ないものを夢想し、それを理想にするのだから、ボケて当然である。

現実にある平和は、国境を明確にし、相互にそれを認め尊重しあった上で仲良く交わるところに成立するものなのだ。[1,p14]
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「国民」を忌避し、「市民」の政党であろうとするのが民主党だ。その民主党が政権に就いた途端、「日本の国土は日本人だけのものではない」などという妄言が飛び出し、近隣諸国にその隙をつかれた。

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 だが、我われ日本人一人ひとりも胸に手を置いて省みる必要があるのではないだろうか。いささかでも市民ボケに蝕まれてはいなかったか、と。それが先の総選挙で民主党を勝利させる因になったのではないか、と。

それがなされれば、噴出する領土問題も日本にとって意義のあるものになるだろう。[1,p15]
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■4.「帝国主義国家」

 千島列島は1875(明治8)年に日露間で結ばれた樺太千島交換条約によって日本領となった。平和的な話し合いによって、双方の合意のもとで国際条約として決められたのである[c]。ソ連軍はこの平和的取り決めを蹂躙して、日本降伏後に千島列島に侵攻して占拠した[d]。

 竹島も同様だ。1905(明治38)年、日本は竹島を島根県に編入すると公布したが、当時の独立国・李氏朝鮮は何ら異議を唱えなかった。日本の敗戦後、韓国は竹島の領有権を連合国に訴えたが、連合国から日本固有の領土として拒否された。1952(昭和27)年、日本が占領下で手出しできない時期に、韓国は武力で竹島を占拠した。[e]

 尖閣諸島は1895(明治28)年、沖縄県に編入されたが、当時の清国からは何ら異議は出なかった。しかし1968(昭和43)年、付近に海底油田がある可能性が判明した途端、中国は1971(昭和46)年12月に尖閣の領有権を主張し始めた。中国のアプローチはフィリピンの南沙諸島を武力で取り上げた事例ですでに示されている。[f]

 渡部氏はこれら近隣諸国のやり方を、こう喝破する。

__________
 国際法も事実も慣習も無視して武力によって他国の領土を切り取る。こういうやり方を規定する明確な用語がある。帝国主義である。そうなのだ。中国も韓国もロシアも帝国主義国家なのだ。これらの国に対応し、付き合っていくには、相手は帝国主義国家なのだと心得なければならない。[1,p21]
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 これら帝国主義国家の突っ込みに市民ボケ政治家たちがおろおろしているというのが、民主党政権の実態なのである。


■5.「中韓の歴史はイデオロギー」

 韓国は領土問題とは何の関係もない「従軍慰安婦問題」を竹島にからめて対日批判を強めている。中国は、尖閣諸島国有化への反発として、満洲事変の発端となった柳条湖事件が起こった9月18日に、全土で抗議デモを起こさせた。

 このように領土問題には全く関係のない歴史問題を持ち出して、相手国を批判するという中韓のやり方は、国際的に見てきわめて特異である。この特異性は、中韓の「本卦還り」から来る。渡部氏はこう指摘する。

__________
 シナの歴史は一つの王朝が興隆し、やがて腐敗して滅亡し、新しい王朝が興るという繰り返しだが、このような中で書かれる歴史は、もっぱら当時の王朝の権威と権力の正統性に筆が費やされることになる。そこでは事実はさして問題ではなく、何よりも時の王朝の政治的都合や利益が優先される。

つまり、歴史は事実によってではなく、政治思想、イデオロギーによって書かれるということである。[1,p23]
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 現在の中国共産党政権は、その正統性を「日本の侵略から中国を守った」点に置いている。そのためには、いかに日本の侵略が残虐なものだったかを強調する必要がある。「南京大虐殺」はそのシンボルである。これらがいかに事実と異なっているかは、弊誌も論じてきた。[g,h]

 韓国もその正統性は「日本帝国主義から独立を勝ち得た」事にあるとしている。そのためにも、日本統治時代がいかにひどい時代だったかを強調する必要がある。その広告塔が「従軍慰安婦」で、これも史実とはかけ離れた主張である。[i,j]

 日本の、そして世界の常識では、歴史は史実を探求する学問であるが、中韓では歴代王朝時代に「本卦還り」して、「歴史はイデオロギー」となっている。従って、彼らが「日本は歴史を直視すべき」というのは、「自分たちのイデオロギーに従え」と言う事なのである。


■6.汚職も中韓の「本卦還り」

 中韓のもう一つの「本卦還り」が汚職である。先般、失脚した薄熙来は、重慶市長時代に大規模汚職事件で1500人以上を摘発したが、その後、逆に本人が数千億円規模の不正蓄財と海外送金の嫌疑をかけられた。その反撃のためか、薄を失脚に追い込んだ温家宝首相の一族が2千億円規模の蓄財をしていると報道されている。

 韓国の李明博大統領も、実兄が収賄罪で逮捕起訴されており、退任後は司法の手が自分にも及ぶことを恐れている。盧武鉉・前大統領も退任後に収賄疑惑により捜査を受け、自殺している。

 官僚や政治家が賄賂を受け取って、特定の民の利益を図るというのは、どこの国にもある事だが、中韓の賄賂の規模と頻度は世界でも群を抜いている。それだけ中韓の政治文化の「本卦」になっているのだろう。

 実は、そのミニ版が民主党の政治家にも見られる。渡部氏はこう指摘する。

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 戦後、在日コリア人たちは急速に豊かになった。なぜなら、当時は統制経済である。その裏をくぐる闇商売は大きな儲けをあげることができた。

だが、闇商売は犯罪である。日本人がこれをやれば、刑務所行きを覚悟しなければならない。ところが日本人でない在日は当時、一種の治外法権的な立場に立つことになり、闇をやろうが脱税しようが、日本の警察も税務署も容易に手を出すことができなかった。在日は法律を無視しても一切お咎めなし、やりたい放題で、このことが彼らを豊かにしたのである。[1,p30]
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■7.「コリアン・マネー」の系譜

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 だが、日本が独立すれば、警察権も確立し、そんなことはできなくなる。反対しなければならない。在日のこの要求と結びつき、在日の主張、要求を代弁することになったのが社会党なのである。もちろんそこにコリアン・マネーの流入があったことは想像に難くない。[1,p31]
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 わが国は1951(昭和26)年のサンフランシスコ条約によって独立を回復したのだが、これに反対したのが社会党だった。講和条約案に対して、ソ連は「樺太の返還と、千島列島の移譲」を含めるべきだと反対し、社会党はソ連も含めた「全面講和」でなければならないと反対した。社会党の言い分に従っていたら、今日でもわが国は独立を回復できていなかったろう。[k]

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 この流れはその後も途絶えることなく現在に続いている。社会党の流れは変遷を経て民主党に入り込んだ。たとえば菅前首相の、あるいは前原政調会長の、さらには野田首相の政治資金が問題になり、返済したり訂正したりといったことがあったが、その資金の出所が必ずと言っていいほど在日の筋につながるのは、社会党以来の系譜の表れである。[1,p31]
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■8.「日本弱体化」から「日本興国」へ

 日本の左翼は、戦後、反核運動を展開して、日本の核武装を阻止する事を目指した。ソ連や中国の核には反対しないのだから、その目指すところは明らかである。

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 一応日本を核武装させない可能性が見えてくると、反核運動の主眼は反原発に移っていく。これは同時に、ダムに反対し、新幹線に反対し、高速道路に反対し、という具合だった。反核運動の目指すものは日本の経済成長を妨げ、衰退に向かわせようとしている、ということである。

 そしていま、福島第一原発の事故を契機に、反核運動は脱原発に向かっている。エネルギー源を縮小させることで日本の産業を衰退させ、経済を疲弊させ、資本主義を没落させることを目指しているのである。このように反核運動が向かっているベクトルは一貫して日本の弱体化なのだ、ということを知らなければならない。[1,p102]
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 たしかに戦後の左翼の主張を見てみれば、講和条約反対、日米安保反対、日本の核武装とアメリカの核持ち込み反対、成田空港反対、反日の丸・反君が代、ゆとり教育、自虐史観教育等々、いずれも日本の発展と日米同盟による防衛強化を阻害しようとするものだった。この「日本弱体化」はそのまま、中国、韓国、北朝鮮の利益に直結していた。

 そして、これらと戦って、高度成長を実現し、かつ国内の平和と安全と領土を守ってきたのが自民党政権であった。その自民党も末期には戦後左翼に毒された政治家が増えたが、野党時代を経て、再度、結党の精神に「本卦還り」して、強い日本を目指して欲しいものだ。それが日本興国への道筋だろう。

(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(713) 放射能ヒステリーの正体
 放射能は、どんなに微量でも危険なのか?
http://blog.jog-net.jp/201109/article_1.html

b. JOG(708) 国家の危機管理能力 〜 佐々淳行・渡部昇一『国家の実力』を読む
 治安・防衛・外交という「国民を護る仕事」をしない人間が首相になっている。
http://blog.jog-net.jp/201107/article_4.html

c. JOG(181) 北方領土交渉小史〜スターリンの「負の遺産」
 ロシアの変転きわまりなき外交攻勢に、わが国は信義と国際法で対抗してきた。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h13/jog181.html

d. JOG(203) 終戦後の日ソ激戦
 北海道北部を我が物にしようというスターリンの野望に樺太、千島の日本軍が立ちふさがった。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h13/jog203.html

e. JOG(392) 竹島問題 〜 「日韓友好」に隠された欺瞞
「竹島問題を国際司法裁判所に提訴しよう」という日本政府の提案を拒否する韓国のお家の事情。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h17/jog392.html

f. JOG(152) 今日の南沙は明日の尖閣
 米軍がフィリッピンから引き揚げた途端に、中国は南沙諸島の軍事基地化を加速した。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h12/jog152.html

g. JOG(446) スターリンと毛沢東が仕組んだ日中戦争
 スターリンはソ連防衛のために、毛沢東は政権奪取のために、蒋介石と日本軍が戦うよう仕組んだ。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h18/jog446.html

h. JOG(455) 「南京大虐殺」の創作者たち
 中国の中央宣伝部に協力した欧米人記者たち
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h18/jog455.html

i. JOG(106) 「従軍慰安婦」問題(上)
 日韓友好に打ち込まれた楔。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog106.html

j. JOG(107) 「従軍慰安婦」問題(下)
 仕掛けられた情報戦争。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog107.html

k. JOG(206) サンフランシスコ講和条約
 「和解と信頼の講和」に基づき、日本は戦後処理に誠実に取り組み、再び国際社会に迎えられた。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h13/jog206.html

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